幕末の風雲児と呼ばれた高杉晋作。

高杉晋作誕生地


高杉晋作誕生地は萩市の城下町エリアにあり、このあたりは観光地が密集しています。家屋には入れませんが、外から展示物を見ることができる。高杉晋作は知名度も高いので、この誕生地は平日でも多くの観光客が訪れます。

中は生まれ育った家が残っているものの、改築されているのでもとよりも狭くなってます。この旧宅は家禄200石を受けていた高杉小忠太宅。6畳の座敷、6畳・4畳・5畳の居間、3畳の小室、そして玄関と台所があります。土蔵納屋は現存しておりません。だいたい当時の約半分が現存している模様。

実際に使用したとされる産湯の井戸。

高杉晋作誕生地の井戸

高杉晋作誕生地の井戸


初湯とは産湯、また新年になって初めて湯に入ることを言うが、ここでは産湯が正しい。

庭園には歌碑、屋敷には写真や書物が展示。

高杉晋作の屋敷

高杉晋作肖像


ここに高杉晋作の肖像画、当時の茶道具などゆかりの品が置かれています。座敷には上がることができませんので、外からの見学のみとなります。

高杉晋作は天保10年(1839年)に高杉小忠太春樹の長男として長州藩(山口県)は萩城下町菊屋横丁で生まれました。ここは上級武士の家のようです。名は「春風」、字は「暢夫」ですが、一般的に晋作という通称で知られています。他にも谷梅之助、谷潜蔵などの変名もあるようです。

幼少期は私塾で学び、のちの裕福な子供が通う萩校明倫館に入学。しかし授業をサボり気味だったようです。そして19歳の時に親友の久坂玄瑞(幕末の長州藩士で、松下村塾の双璧と言われた英才)に誘われ、吉田松陰が設けた松下村塾に通うように。

文久元年(1861年)に毛利定広の少姓役を命ぜられ、藩の代表として上海へ派遣される。現地の有様を見て、海外の諸事情を知ることで、高杉晋作は倒幕の考えを持つようになった。

文久3年(1863年)、下関を防御するため外国船攻撃にあたり、奇兵隊を組織し総督に命じられる。奇兵隊は藩士と藩士以外の武士や庶民からなる混成部隊で、我が国ではじめて身分を問わない部隊となりました。わずか4日で約60名が集まる。のちに奇兵隊をマネをする部隊が増え、長州藩の反幕勢力の軍事的基盤として、明治維新に大きな変革をもたらしました。

その後、晋作は一時脱却した罪で野山獄へ投ぜられる。が、元治元年(1864年)に四国連合艦隊の下関襲来にあたり再起用され、講和条約の正使として交渉し、その危機を救うことに。しかし禁門の変(長州藩と朝廷を固める会津藩と薩摩藩らの間で起きた戦闘)後は、藩首脳は保守派によって占められ、晋作は危機を感じ九州へ脱出する。やがて機をみて帰国し奇兵隊を指揮、伊藤博文らの協力もあり、討幕の邪魔だった保守派を一掃し藩論を討幕に統一する。

第二次長州征討(幕府と長州藩の間で起こった戦い)でも奇兵隊は活躍し勝利。しかし慶応2年(1866年)の7月頃から体調が悪化。持病の肺結核により享年29歳で病死する。

やはり高杉晋作の魅力は、幕末と明治維新を通じて革命家であったことでしょうか。行動力があり、武士としてのプライドや度胸。そして奇兵隊を常識にとらわれない戦法で指揮した指揮官としての才能。初代内閣総理大臣である伊藤博文は、高杉晋作のことを「動けば雷電の如く、発すれば風雨の如し」と詠ったほど。自由で独創的な発想や行動で結果を残した人物です。

誕生地より近くにあります立志像。

高杉晋作銅像


そしてこの誕生地から1分ほど歩くと高杉晋作の像が建立された公園(広場)があります。銅像は晋作が20歳のもので、両刀を差した羽織と袴が特徴。銅像のみの高さは1.8で、台座を含めると3m。この銅像を彫刻したのは彫刻家の江里敏明さん。

これから萩市のシンボルとして定着するかも知れません。

基本情報

場所〒758-0077
山口県萩市南古萩町23
近くに駐車場がないので、中央公園駐車場か萩博物館の駐車場、どちらかに停めて下さい。どちらも徒歩で5分くらいです。
交通アクセス①萩博物館前バス停より徒歩5分
バリアフリー段差があるので難しい。
観光客の多さ知名度の高さか平日でもそれなりに人は多い。
観光の所要時間10分
料金大人100円
中・高校生50円
営業時間9:00~17:00
休館日現在は個人所有になっており不定期で閉館している。
駐車場なし
周辺施設お土産、飲食店
周辺の観光地菊屋家住宅(徒歩で約1分)
旧久保田家住宅(徒歩で約1分)
木戸孝允旧宅(徒歩で約2分)
青木周弼旧宅(徒歩で約1分)
周辺のおすすめスポット広雲寺(桜/4月)
菊ヶ浜(花火大会/7月)
管理人からやはり高杉晋作は知名度が高いのか、管理人が数回足を運んだところ若いカップルも度々見かけました。ほとんどが歴史おたくのような人ばかりと思いきや、とにかく色んな観光客の方がいらっしゃってましたね。

それほど感銘を受ける品などは置いてませんが、高杉晋作の歴史に浸れるスポットかなと。連休などは問題ないと思いますが、不定休ということで行く前は問い合わせた方がいいでしょう。

地図