山の中腹に巨大な岩が転がる奇勝。

万倉の大岩郷

万倉の大岩郷


美祢市の観光地の1つである万倉の大岩郷(まぐらのおおいわごう)。岩郷とは大きな岩がゴロゴロした様子をあらわすもので、文字通りここは岩を見るだけのスポットである。しかし何故このような地質現象が起きたのか詳しくは分かっておらず、大変貴重な景観が楽しめます。

遊歩道が整備されており岩上も歩ける。

万倉の大岩郷遊歩道

万倉の大岩郷遊歩道


遊歩道が整備されてますので、大岩郷に沿うように歩けます。しかしけっこうな坂道ですし、岩の上も歩いてみたい方もいらっしゃるので、サンダルよりは動きやすい靴を履いてください。この岩の底は地下水流も流れており、岩の間は特に湿気が高く苔(コケ)や菌が繁殖しています。湿っていると滑りやすい箇所もあるので注意が必要です。

だいたい山の中腹まで来ると斜面が15度前後あります。
遊歩道と間違えやすい道がありますが、こちらは農地用の歩道です。

地質現象として珍しく自然のイタズラか。

万倉の大岩郷

万倉の大岩郷


万倉の大岩郷は標高320~380の山に広がっており、長さは約100m、幅は3~40m。そして面積は約4000㎡となっています。遠目に見れば「そのへんに転がっている石を大きくした」ですが、これは石英閃緑岩(せきえいせんりょくがん)の大岩で直径は1m前後(大きなもので6m以上)。さらに近くの山地と同じ岩石なので、違う場所から運ばれたものではなく、現地の岩でとなります。

どのようにこの大岩郷ができたのかはっきりと分かってはいません。大地変動説や河川作用説が考えられています。つまり大地が盛り上がったのか、大きな岩盤の割れ目から風化・侵食し岩が形成されたのかという説があるようです。

また、ここから約3kmの距離にある宇部市の吉部の大岩郷に比べて、全体的に大きな岩が多く規模も大きい。また遊歩道も整備してあるので、観光地としてはこちらの方がオススメです。

人が少なく観光地としては穴場。

万倉の大岩郷石碑

万倉の大岩郷


ちなみに万倉の大岩郷は昭和10年12月24日に国の天然記念物に指定されています。美祢市でもあまり大々的に宣伝していない観光地なので、穴場と言っていいでしょう。

アクセスと駐車場までの道のり。

万倉の大岩郷看板

万倉の大岩郷看板入口

万倉の大岩郷駐車場


場所は美祢市から宇部市へ向かう37号線沿いにあり、大きな看板が出ているので案内は分かりやすいと思います。写真の通り上・下と駐車場も広いので平日は特に余裕を持って停められます。万倉の大岩郷は駐車場からも見れる距離にありますので、岩場までは坂道を徒歩3分程度で着くと思います。

360度パノラマ写真。


基本情報

場所美祢市伊佐町奥万倉
美祢市の国道435号線から宇部へつながる37号線を車で10分ほど走ると、左手に「万倉の大岩郷」と書かれた大きな看板が見える。そこを左折して1~2分ほど山道を登ると着きます。ナビの場合は美祢市伊佐町奥万倉と検索してください。
交通アクセス①JR美祢線美祢駅からバスに乗り「大岩郷入口」から徒歩10分
②美祢ICから車で10分
バリアフリー駐車場からも万倉の大岩郷は見えますし遊歩道が整備されてはいますが、近づくためには坂道ですので車椅子では厳しいと思います。
観光客の多さ秘境として見応えは十分だが、大型バスが入れないため観光客は少なめ。おそらく美祢市に観光に来た人たちは秋吉台や秋芳洞に流れているのだろう。管理人は数回ほど足を運んでいるが(平日に)特に若い人は見たことがない。
観光の所要時間2~30分
料金無料
営業時間通年
休日無休
駐車場有り(無料)
周辺施設トイレ
周辺の観光地吉部の大岩郷(車で約18分)
周辺のスポット美祢さくら公園(桜/4月)
西円寺(枝垂桜/4月)
光明寺(枝垂桜/4月)
南原寺(しゃくなげ/5月)
南原寺(彼岸花/9月)
管理人から山口県民の管理人も知らなかったスポット。写真だけ見れば「ただ大きい岩が転がってるだけ」と思われるかも知れませんが、実際に足を運ぶと異様な光景に唖然とします。

ここををメインに観光するのは微妙かと思います。しかし時間が余ったら立ち寄っても面白い場所。岩に登ることができますので、言い換えれば天然のアスレチックと呼べる場所かも知れません。

お子さんも喜びそうなスポットとは言え、岩の隙間に入ったり足を滑らせる可能性もありますから、個人的に家族で楽しむ場所ではないかなと思いました。

地図