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管理や整備が行き届いた県内屈指の名所。
防府市の西浦(通称・小茅山)に自生しているえひめあやめ。一般公開は毎年短い期間のみ。国の天然記念物に指定されており、防府市だけでなく市外からも毎年多くの人が訪れます。駐車場から徒歩30秒くらいの近場なのでアクセスも便利。のぼり旗が沢山出ているのですぐに分かると思います。
山口県では絶滅危惧類に指定されており、普段の自生地は厳重に守られている。この西浦でも盗掘があったようで、この期間でしか見られない貴重な花です。「西浦えひめあやめ保存会」という会があり、その方々を中心に雑草の刈り取りなどの努力があり、現在では約1000株の個体が自生するようになりました。
この防府西浦の他には、山口県では下関市、愛媛県の松山市、広島県の三原市、佐賀県の佐賀市、宮崎県の小林市の5ヵ所がえひめあやめ自生地として国の天然記念物に指定されています。
斜面は滑りやすいのでご注意ください。
山地のアカマツなどの疎林下に生育し、平地ではなく山の斜面に咲いている。水はけは良さそうだが、見学するには山の登り降りがあります。なので運動靴など動きやすい靴を履いてきてください。前日が雨だと地面が滑りやすいので注意が必要。杖があると便利だと思います。またえひめあやめが咲いている付近はロープで仕切りがあるため近づくことはできません。手で触れることができる距離ですが、あまり宜しくはないでしょう。
指定された当時は、この小茅山全体に自生し花を咲かせていたのですが、現在はロープで仕切られた指定地でしか見られません。雑草や下草を刈り取らないと育たないらしく、維持・保存はとても難しいとのこと。
プレートに番号を振って個体数を管理。
これが防府西浦に咲くえひめあやめ。菖蒲のような見た目で青紫の色をつけます。花びらの直径はは約4~5cm、茎の長さは10~15cm、葉の長さは15~20cmほどの大きさ。「小さく可憐」という言葉がぴったりなサイズ。
ご覧のように全ての株には番号が付けられ(見つかった順番らしい)、きっちりと管理なされてます。実は保存会の方々が見つけるよりも一般の見学者が発見することが多い。新しく発見した場合はネームプレートに名前を入れることができるもよう。
野生ではいずれ見れなくなるかも。
ということで、えひめあやめは大変に栽培が難しい花で、かつ短い期間しか綺麗に咲かず、環境省では絶滅危惧IB種(近い将来における野生での絶滅する危険性が高いもの)にランク付けされてるほど貴重な花。1度は見る価値があると思います。
看板も出ているので道のりは簡単です。
えひめあやめ自生地までのアクセスは、山口県道58号線を走っていれば看板が出ている。マツダ防府工場を目印にすると分かりやすいと思います。看板を曲がれば後は道のりを真っ直ぐ行くだけ。途中に分かれ道がありますが、左折すればすぐ駐車場に着きます。
また駐車場はさほど広くありませんが、だいたい20台前後は停めれるスペースがあります。市外からお越しの方も多いですが、基本的に満車になることは少ない。
基本情報
場所 | 〒747-0835 山口県防府市大字西浦 |
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シーズン期間 | 4月上旬~中旬(気候により時期の前後あり) 桜の散り始めが見ごろとなります。 |
本数 | 約1000個体 |
夜間観賞 | 不可 |
営業時間 | 9時~17時 (入場は16時30分まで) |
人の多さ | 多い |
アクセス | ①JR防府駅から車で約25分 |
駐車場 | 無料(20台前後) |
料金 | 見学無料 |
周辺施設 | トイレ ※簡易トイレですので気になる方はご自宅、もしくはコンビニなどでお済ませ下さい。 |
周辺の観光地 | 特になし |
周辺おすすめスポット | 桑山公園(桜/4月) 向島運動公園(桜/4月) 大楽寺(ひまわり/8月) 桑山公園(夜景) 道の駅 あいお |
他のおすすめ季節 | 特になし |
注意事項 | ①滑りにくい靴でお越しいただくこと ②自生地内は禁煙・飲食は禁止 ③自生地内へのペット持ち込み禁止 ④自生地内にある植物の持ち帰り禁止 また自生地内へ入れるのは短い期間です。毎年、一般開放されるのは1週間~10日程度。開放される日時はその年によって変わる場合がありますので注意してください。 |
市外から来る価値はあるか | ある |
管理人から | えひめあやめは生育地が限られており個体数も少ない。さらに移植が難しく栽培が困難ということで大変貴重な花。 特別で個性的な色付きなどがあるわけではないが、今後は見られなくなる可能性もなくはない。山草愛好家の方はぜひ足を運んでいただきたい。 |