神と崇める風習も残る国指定天然記念物。
白蛇は国の天然記念物に指定されており、文化財として大切に保存することが義務付けられています。岩国市内にもこの白蛇を閲覧できる、また飼育所がいくつかあり(管理人が把握しているだけで6ヵ所)写真は錦帯橋近くにある白蛇観覧所。吉香公園や岩国城をはじめ、岩国市の観光地が近くにあるので、ここで見た方が観光の効率も上がります。
ここは岩国白蛇保存会の方が運営なさってるらしく、基本的に無料なのですが寄付(援助)という形で100円ほど支払い入場ということになります。全国的に見ても白蛇は珍しいものなので、もっと大々的に建物を構えていると思ったのですが、意外と簡易な建物でした。
女性観光客も多い白蛇観覧所。
建物内は白蛇を飼育しているガラスケースと、白蛇に関する資料や展示物が並べられています。管理人がビックリしたのは、意外と若い女性が多かったということ。個人的にヘビ=気持ち悪い。というイメージを持っていたのに、まさか女性の観光客が多いとは。
管理人が撮影した日は平日の昼間ですが、短い滞在時間だったのにも関わらず20人くらいの観光客の方が入れ替わり立ち代わりしてました。おそらく1日に100人前後、連休など観光シーズンは1000人前後の人が訪れると思います。
自然界での生息数は激減しいずれは絶滅?
白蛇は冷暖房を完備しているガラスケースの中に入ってて、また冬眠することもないらしい。性格は大人しく人に危害を与えることはありませんが、直接触れることはできません。もっとケース内をウロウロしているのかと思いきや、その場から動かずでした。
なぜ白蛇が白いのかというと、身体の表面にあるメラニン(皮膚の中にある色素のこと、紫外線など害のある光が体の奥まで届かないようにする防御壁)と呼ばれる褐色の色素を作ることができないから。このように生まれつき色素が不足、もしくは持っていない生物をアルビノと言います。しかしアルビノは有害な紫外線から身を守ることができず、自然界の中で敵に見つかりやすいので、人工的な環境下でないと維持・存続できない集団。この岩国の白蛇もまさしくその例で、人間が保護してあげないといずれ絶滅してしまうのでしょう。
戦前にはこの白蛇も広範囲に生息していたようですが、市街地の都市化で環境汚染もすすみ、自然界での数は激減してまいました。それでも岩国市内では年間で約10頭ほど自然界で生息する白蛇を発見できてるようです。当然、勝手に捕獲したり飼育すると法律で罰せられますので、発見したら市の文化財保護課へ連絡してください。
やや黄色がかった体につぶらな赤い瞳が特徴。
白蛇の体調は長さが約180cm、胴回りは約15cmくらい。ご覧の通りルビーのように赤くつぶらな目を持っています。アップで見ると、全身が真っ白ではなく、やや黄色も帯びていました。写真では撮影が難しいのですが、たまに舌を出す仕草が可愛い。たしかに女性にも人気な理由が分かる気がしました。
白蛇はいつ誕生したのか、またその生態も詳しく解明されてない部分もあります。アオダイショウが突然変異で白色変種に変わり、それが遺伝されてきたなどなど。基本的に動物の白化現象は次世代まで残りませんが、岩国の白蛇は形質を遺伝しているらしく、これは世界的に珍しい。
と、白蛇の難しい生態はさておき、とにかく珍しいヘビだと言うこと。そして市民から商売繁盛・開運の守り神と言われてきたこと。そのことをふまえて観光するといいと思います。ちなみに現在の飼育数は約1000頭。けっこういる。
基本情報
場所 | 山口県岩国市横山2-6(横山観覧所) 岩国城へ続くロープウェイ乗り場の目の前。すぐ側が駐車場になっているので、そこへ停めれば目の前にあります。 |
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交通アクセス | ①山陽道岩国ICから約6キロ |
バリアフリー | 段差はほぼないので車椅子でも可。 |
観光客の多さ | この周辺は岩国城や錦帯橋など山口県を代表する観光地があるので、さすがに観光客は多い。特に連休は近くの駐車場は空かないくらい。 |
観光の所要時間 | 5~10分 |
料金 | 100円 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
休日 | なし |
駐車場 | 有り(無料) |
周辺施設 | トイレ、飲食店、売店、公園 |
周辺観光地 | 錦帯橋(徒歩で約5分) 岩国城(徒歩で約1分→ロープウェイで約5分) 香川家長屋門(徒歩で約3分) 目加田家住宅(徒歩で約2分) |
周辺おすすめスポット | 吉香公園(菖蒲/6月) 紅葉谷公園(紅葉/11月) |
管理人から | 岩国のメイン観光地から近いので、ぜひ立ち寄って欲しいスポット。世界的に見ても珍しいヘビなので記念撮影には最適。また白蛇の平均寿命は野生で10年、飼育で15年。1度は見る価値はあると思いますよ。ちなみに白蛇の脱皮による抜け殻は財布に入れておくと金運が上がると言われてますので、それを目的に来る人もいるとか。 |