目の前に広がる光景はまさに天の川。
山口市内の中心を流れる一の坂川は、大内氏が京都の鴨川に見立てた川。そしてここに山口のシンボルとして親しまれる天然記念物・ゲンジボタルが生息しています。市民によって結成された「ホタルを守る会」の方々が飼育と保護・保全に尽力なさっており、また秋になると小学生児童によるホタルの放流が行われる。そのため5月下旬~6月上旬になると一の坂川両岸にホタルの乱舞を見ることができ、多くの見物客で賑わいます。
周囲を桜並木(ホタルの季節は緑だが)に囲まれ、その真ん中に1本の細い清流が通る。橋の上から眺めれば、天の川のような幻想的な世界が広がります。
来年もきっと足を運びたくなる。
大内弘世が京より迎えた姫君を慰めようと、宇治のゲンジボタルを取り寄せ、これが山口に住み着いたゲンジボタルのはじまりだと言われています。国の天然記念物に指定されたのは昭和10年12月24日。その時より山口では初夏の風物詩として親しまれていました。
一時期は、農薬や流水が影響し川の汚染、さらに台風の影響で一の坂川の流出、それらが原因となりホタルの数は減少しました。しかし昭和40年頃に低毒性農薬の使用指導、ホタル護岸の改修工事が行われ、そして平成3年より「ホタルを守る会」が結成され、徐々にホタルの数も増え現在に至ります。
ちなみに一の坂川には橋がいくつも架かっており、県立図書館のすぐ裏にあります亀山橋・鴻東橋・琴水橋・春日橋の周辺でホタルが多く見れます。普段は石段を下り川へ降りることができるのですが、シーズン中は立入禁止となり、橋上から眺めることとなります。
基本情報
場所 | 〒753-0083 山口県山口市後河原(一の坂川) ※県立図書館のすぐ裏にありますので、市外からお越しの方は図書館を目印にお越しください。 |
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鑑賞期間 | 5月下旬~6月上旬 ※台風などの影響で変わる可能性もあります。 |
おすすめ時間帯 | 20時~21時 ※人が少なくなる22時もオススメ。 ※気温20℃以上だと蛍が飛び交う。 |
数 | 約2000匹 ※その年と日にちによって変わる。 ※少ない日で600匹前後。 |
種類 | ゲンジボタル |
アクセス | ①JR山口駅から徒歩20分 ②小郡ICから車で約25分 ③新山口駅から車で約35分 |
駐車場 | 無料(正確な台数は不明) 山口県立図書館、山口県庁、公設市場跡地、ふれあい伝承総合センターなどが臨時駐車場として開放されます。いずれも18時~22時まで。 |
料金 | 見学無料 |
周辺施設 | トイレ、自動販売機、コンビニ |
周辺の観光地 | 瑠璃光寺五重塔(徒歩10分) 常栄寺雪舟庭(車で5分) |
周辺おすすめスポット | 香山公園(梅/2月) 瑠璃光寺五重塔(桜/4月) 亀山公園(4月/つつじ) 雪舟庭(紅葉/11月) 鴻ノ峰(夜景) |
他のおすすめ季節 | 桜(4月) |
イベント情報 | 5月下旬から1週間ほど「ホタル鑑賞ウィーク」という、一の坂川一帯と山口市商店街で各種イベントが開催されます。内容は毎年変わります。 |
注意事項 | 車の往来が多いので小さいお子様は注意しましょう。 |
管理人から | 山口市のホタル生息地としては1、2を争う名所かも知れない。が、ここには最大の悪い所がある。それは「車の往来」です。御茶屋橋から伊勢橋にかけて車両進入禁止となるらしいのですが、まったく規制されている気配はなし。普通にバンバン車が通ります。 この周辺に住む方々はしかたないにせよ、警備員に誘導してもらう、もしくは「ホタル観賞のため近隣住民のかた以外の通行を禁止します」みたいな看板を出すなどの対策は必要かなと。この車問題を解決できれば市内はおろか県内でも屈指の名所と呼べる。 |